2017-06

Here’s to the ones who dream

近頃、「読書」についての話題ばかりであるので、たまには映画の話でもしてみようかと思います。映画の話、と銘打ってもまあ、いわゆる、観た映画について個人的な感想を述べるだけですが……。
アカデミー賞で数々の部門賞を獲得し、話題になっている『ラ・ラ・ランド』を先日、私も観に行ってきました。
ミュージカル映画であること、夢を追う男女の物語であること、という程度の前情報しか持たず、しかしその前情報だけでも充分に楽しみにさせられていた作品でした。
観た感想を、まずは率直に一言で言うと。

とても、よかった!!

もう一度くらいは映画館で観たいと思うレベルにはよかったです。
ただ、周囲に強くオススメするかどうかというと、ちょっと話は変わってきます。
もしも、今観ることを迷っている方の中で、迷っている理由が「皆が良いって言うし」とか「話題になってるし」とかである場合、観たあとに肩透かしを食う可能性があることを頭に置いておいた方がいいかもしれません。
これはひとえに映画のタイトルの「ラ・ラ・ラ」という響きの、楽しそ~うなイメージに起因すると思うんですが、まあ私は映画評論家じゃありませんし、えらそうに講釈するのはやめておきます。楽しいシーンがいっぱいの映画であることは間違いがありません。
楽しいシーンの代表ともいえるのは冒頭の、高速道路での渋滞のシーン。テーマ曲も良いし演出も良くてとてもわくわくしました。
ここから始まる全体のストーリーは、特に述べるところも見つからない程度の平凡な(けなしているわけではありません)流れだったのだけれど、理想と現実がかみ合わないところとか、理想に対して自分はどう行動できているんだろうかとか、そういう機微の描き方が実にリアルで、身につまされることが多々ありました。
そう。
私がこの映画をもっともよかったと思う理由は、おそらく、夢を追うふたり(セブとミア)に自分を重ね合わせてしまったところにあるのだと思います。そういう意味では公平な評価はできていないといえるんですけども、あくまで個人的な感想ですのでご容赦願いたく……。
その思い入れが最高潮に達するのが、ミアのオーディションのシーン。
大きな目に涙を光らせて歌う、その演技と歌詞に、カヤ号泣。
なお、隣で同じ映画を観ていた妹ちゃんは一粒の涙も流してはおらず、これはもう本当に自分の心に何を住まわせているかによって反応がまったく異なるのだということになると思います。
ラストの結び方も賛否が分かれるところだとは思うのですが、私は妙に納得してしまった終わり方でした。すごいスピードで流れていく「もしもの場合」の映像が凄くよかった。それが「もしも」であるということも含めて。

セブ役のライアン・ゴズリングも、ミア役のエマ・ストーンも素晴らしかったし、とにかく、音楽が素晴らしかったので、それだけでも観に行く価値があると思います。サントラが欲しい。

夢みる人に、乾杯を。

お恥ずかしながら読んでいませんでした日記① 『カラマーゾフの兄弟』

随分と春らしくなってまいりました。今日などは、たっぷり鶯の鳴き声を堪能することができました。まるでお手本のような「ホーホケキョ、ピチチチチ……」。美しかったです。
さて。
わたくし紺堂カヤ、年末年始に、「いつか読もうと思っているが読めていない本」の中から十冊をピックアップして今年中に読むことを目標としておりました。また、読み終わったら感想を書く、と宣言いたしました。
その中のひとつ、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』を読み終えましたので、宣言どおり、読んだあとの感想を書かせていただこうと思います。「お恥ずかしながら読んでいませんでした日記」、ここからスタートと相成ります。
なお、できるだけ配慮はするつもりですが、「これから読むので内容を知りたくない」という方は以下、お読みにならない方がよろしいかと思います。物語の筋にまったく触れずに感想を書くのはやはり無理があるので……。


と、いうところまでを前書きとさせていただきまして。
本当にお恥ずかしながら、わたくし、ドストエフスキーをそもそも読んだことがございませんでした。
なので、『カラマーゾフの兄弟』が私にとっての「初ドストエフスキー」となったわけでございます。
誰に媚びることもない自己満足の感想文なのですから、率直に書かなければ意味がありませんので正直に申しますが、とにかく、長い。ええ、長いのです。これはもう読み始める前からわかっていたことで、実際に読み始めるまでのハードルとして最も高いものであったのですが、何の誇張もなく、長い。
しかしながら、長いわりにダダダッと勢いよく読み進めることができたな、というのもまた正直な読後の印象でございます。まるで、ジェットコースターのような加速で読みきりました。
とはいえ、ジェットコースターの加速というものは下るときに起きるもの。つまり、一度は上がらないといけないのです。その「上がっていく苦しみ」がまさに冒頭にあります。物語の主人公である「三兄弟」の父親、フョードル・カラマーゾフに関する記述なのですが、これがなかなかに読むのがつらい。ここで挫折した方はきっと多かったのであろうと思われましたし、実際私もここで挫折しかかりました。
ですが、なんとかここを乗り切ってしまえばあとは加速するばかり!
『カラマーゾフの兄弟』を愛してやまぬ友人から「最高のエンターテイメントだよ、キャラ読みできるよ!」と言われたとおり、実にエンタメ性も強いものとして読むことができました。
読み方として私が一番楽しかったのは、「三兄弟」の中から「推し」をみつけること。以下、三兄弟の印象を述べておきます。紹介ではなく、私が読んで感じた印象、です。
長男・ドミートリィは大胆で豪快で「カッコいい男」の雰囲気を持ち合わせているのに考えが浅くていろいろとトラブルを起こす人物。際限なく繰り出されるおしゃべりは時に朗らかで時に情熱的で……、時に支離滅裂。こいつバカなのでは!?と思うこともあれば、でも彼の姿こそが人間というものだよな、と思わされることもあり、非常に目が離せない存在。
次男・イワンは理論派で実質的で「賢い男」そのものという感じなのに、その賢さゆえの繊細さで自分の考えと周囲の考えに苦悩させられてしまう人物。お硬く筋の通った話し方は時に人を引きつけ、時に人を遠ざける。お前もうちょっと楽に生きてみたら!?と思うんだけれど、それができないところがむしろ良い、というねじれた魅力を持つ存在。
三男・アレクセイは清純で正直で慈悲深い「神の子」のような青年。感じやすく、その分傷つきもするけれど、決して弱くはない、芯のしっかりした考えと話し方を持つ。初めはなんて可愛らしい!と思うんだけれども次第に、この子本当に人間なのかな!?と思えてくる、清く正しすぎていっそ恐ろしくなってきてしまうという不思議な存在。
とまあ、それぞれとても魅力的なんですけれども、その中での私の推しは次男のイワン。いやー、もうホント「お前の気持ちはよくわかる!!!」と目の前で首を縦に振りまくってやりたい気持ちですわ……。
これだけ三兄弟の描写が素晴らしい作品であるだけに残念だったのは女性の描き方なんですけども(いかにも男性が偏見で書いた、そしてその偏見を微塵も悪いとは思っていないまま書いた、というような失笑を禁じ得ない女性像)、まあこの時代のロシアの男性作家ならば仕方がないのかなあ、という感じですか……。
まだまだ、語り尽くせていないのですけれども、もうすでにかなりの長さになってしまいましたので、このあたりにしておきます。
繰り返しの発言にはなりますが、まとめると。ロシア文学を読んだ、というよりはかーなりかーなり上質なエンターテイメントを見ることができた、という気持ちです。
今回私は新潮文庫の原卓也訳を読んだのですが、訳によってもまた違う楽しみ方ができそうですので、もうしばらくあとにでも、違う訳で読んでみたいと思っています。
『カラマーゾフの兄弟』、死ぬ前に読むことが出来て本当に良かったです。



こういうような話もできる、紺堂カヤ主催の読書会「まどろみ読書会」は、現在参加申し込みを受け付けております!
どうぞ奮ってご参加くださいませ!


第二回まどろみ読書会、参加申し込み受付中!

寒い寒いと言いつつも、だんだんと暖かくなってきているのを感じますね。近所の公園の梅の花が満開になっているのを自転車で通りすがりつつ眺めては、この季節は一瞬なのだから大切にしたい、と思っています。思ってはいますが、遅刻が決まってしまうのも一瞬なので立ち止まって梅の花を愛でることがまだできていません。
……心に余裕を、あなたに花を。

何の話だか。

さて。
昨日3/1より、第二回まどろみ読書会の申し込み受付を開始致しました!
下記の概要・注意事項をよくお読みの上、当ブログ左上のメールフォームよりお申込みくださいませ!

* * * * *

紺堂カヤ主催「まどろみ読書会 第二回」
課題図書なし、事前学習必要なし、で気軽に本について話すための読書会です。
参加者におススメしたい本がある方はぜひご参加ください。(実物の持参がなくとも問題ありません)本のジャンルは問いません。
おススメしたい本はないけど、他の人のおススメ本を知りたい、話を聞きたい、という方も参加可能です。
まどろむように、のんびりと本について語らう時間を共有しましょう。

日時:2017年4月29日(土)14:00~15:30 ※時間は変更の可能性があります
場所:cafe vincennes duex (名古屋市中区 最寄駅:地下鉄東山線栄駅)※変更の可能性があります
募集人数:5~10名
参加費:¥1000(ドリンク、お土産冊子付)
    ¥1500(ドリンク、スイーツ、お土産冊子付)

参加応募期間:3月1日~4月5日

申し込み方法:下記注意事項をよくお読みの上、ブログ「未完成まじっく」内に設置の「メールフォーム」に氏名(PN可)・メールアドレスを記載の上、「読書会参加希望」としてメッセージをお送りください。

3日以内に記載していただいたメールアドレスへ「参加案内」をお送りいたしますので必ずご確認ください。

注意事項

※申し込み後のキャンセルは基本的に受け付けられません。特に、当日キャンセルは「キャンセル代」をいただくことがございますのでご注意ください。

※お申し込み後3日たっても参加案内が来ない場合はメール事故の可能性があります。お手数ですが再度ブログのメールフォームからお問い合わせください。

* * * * *

前回の開催の際にも言っていたかとは思いますが、この企画、参加費によってカヤが利益を得ることはありません。
どうぞお気軽に、たくさんの方に、ご参加いただけたらと思っております。
楽しい回にいたしましょう!
よろしくお願いいたします。

そうそう……。『カラマーゾフの兄弟』を読み終えたので、宣言通り、近々、当ブログに感想(のようなもの)を書きたいと思います!

第二回まどろみ読書会、開催決定!

いつの間にか節分が終わり、バレンタインが終わり、季節はゆっくりと春に向かっておりますね。
とはいえ、まだまだ寒い日ばかりが続いて体感としてはまだ春が遠いような気がしてしまいますが。
さて。
本日は一足早く、その春のお知らせをさせていただきます。

第二回まどろみ読書会の開催が決定いたしました!

昨年十月に第一回を開催いたしましてスタートとなった紺堂カヤの個人企画でございます。一回だけでもできればいいな、と考えていたのですが、有難いことに第一回の参加者さまより大変ご好評をいただきまして、「是非今後も継続を」と言っていただけ、このたび、第二回の開催が告知できることとなりました。
読書会の概要や開催日時、申し込みについてを以下に記載いたします。

* * * * *

紺堂カヤ主催「まどろみ読書会 第二回」
課題図書なし、事前学習必要なし、で気軽に本について話すための読書会です。
参加者におススメしたい本がある方はぜひご参加ください。(オススメ本、実物の持参がなくとも問題ありません)本のジャンルは問いません。
おススメしたい本はないけど、他の人のおススメ本を知りたい、話を聞きたい、という方も参加可能です。
まどろむように、のんびりと本について語らう時間を共有しましょう。

日時:2017年4月29日(土)14:00~15:30 ※時間は変更の可能性があります
場所:名古屋市内某所(東山線沿線付近のカフェを予定)
募集人数:5~10名
参加費:¥1000(ドリンク、お土産冊子付)
    ¥1500(ドリンク、スイーツ、お土産冊子付)

参加応募期間:3月1日~4月5日
応募方法:ブログ「未完成まじっく」内に設置の「メールフォーム」に氏名(PN可)・メールアドレスを記載の上、「読書会参加希望」としてメッセージをお送りください。

* * * * *

どうぞお誘い合わせの上ご参加くださいませ~!
ブログ更新日現在、まだ参加申し込みは受け付けておりませんのでご注意ください。受付開始となりましたら、再度アナウンスさせていただきます。
第一回がとても和気あいあいとした雰囲気で、楽しくお喋りできましたので、第二回も楽しくなりそうだと思っております。
初めての方でももちろん大歓迎です!むしろどうぞご参加をお願い致します!!

私も、というか、私が一番、楽しみにしております!


文フリ京都へ行って参りました

皆さまごきげんいかがでしょうか。
だんだん寒くなるのに合わせて防寒グッズを徐々に増やしてひと冬を乗り切る、というカヤの毎年の計画は、今年、先日までの寒波ですっかり崩れてしまい、あっさりフル装備になりました。
さて。
先日1/22につばめ綺譚社として文学フリマ京都に参加してまいりました!
サークルとしてのご報告はすでにつばめ綺譚社ブログ「Web版つばめ報」に書かせていただきましたので、こちらではちょっと個人的な内容を交えたイベント報告をさせていただこうと思います。

初開催の文学フリマ京都、とてもとても楽しみでした。
お隣のスペースには盟友・骨組段階の氷梨えりかさん、という心強い布陣。
会場も広くて綺麗で、ブース設置もスムーズに済みました。
運営の方の気合いの入ったアナウンスが続き、会場全体があたたまっていた感じでした。
一般来場者もとても大勢でした!
おかげさまで、新刊を中心にたくさんの方に本を手に取っていただくことができました。
紺堂の既刊も気がついたらかなり出ていました、感謝です!

と、いうところまでがだいたいサークルブログと同じような内容なんですが、以上以外の個人的ハイライトとしては。

・サインと握手を求められた
・遠方から思いがけない友人がやってきた
・その友人がさらに思いがけない友人を連れてきた

・・・驚きの連続でございました、ええ・・・。
生まれて初めてサインなど書かせていただきました・・・、恐縮です・・・。
「本にサインを入れていただけますか?」と言われたときのカヤの動揺ぶりは、えりかさんが「本当に珍しい」と何度も言うほどでした。しかも、カヤはその日ボールペンしか持っておらず、隣からえりかさんが「カヤさん!ペン!」と差し出してくれたという・・・。えりかさんから「絶対に断るなよ!!」という無言の圧力を感じました(笑)
本当に、本当に、有難いことでございました・・・、なんと申し上げてよいやら。
その直後に、ほぼ三年ぶりでお会いする友人が山陰の遠方から駆けつけてくれ、びっくり。サインの話をしたら「えっ、してもらえるの?」とか言うからまさかのサイン2回目。身内は違う恥ずかしさがあるからやめよう、身内は。
その子が去り、これで終わりかと思ったら、さらに別の友人を連れて再登場。
ふたりして「ブースの内側の祭壇を見せて」とな。
ツイッター等をごらんになっている方はご存知かもしれませんが、つばめ綺譚社のブースの内側には、「よい売り上げになりますように」とお願いをするためのちょっとした仕掛け(というほどのものではない)が毎回なされておりまして。
「一度、生で見てみたかった」
「本物だー!写メっていい?」
とか言われて笑いました。観光スポットかよ。
いや、しかし、有難いことでございます、本当に。わざわざ来ていただけるというのは!

イベントに出店するたびに思うことですが、わざわざ会場に足を運び、会場の中の数あるサークルの数ある本の中から私の本を選んでいただけるというのは本当に有難いことだなあと思います。
今回、友人のことを取り上げて書きましたけれども、本を手に取ってくださる方ひとりひとりの方に対して、いつも、強く感じております。ありがとうございます。
買ってくださった作品が、どうぞお気に召すものでありますように。

そんなわけで、いつも以上に、「もっともっと、がんばって書こう」と闘志を新たに抱くことができたイベントでございました。文学フリマ京都。
今年度(つばめ綺譚社は3月〆)はカヤの本だけに限っても3種(共著を含めれば4種)と、とにかく新刊発行の多い一年でございましたので、4月からの新年度は少しスローな刊行ペースになるかとは思いますが、その分じっくりと新作を書く年にしていきたいと考えております。
書いて発表したものを、楽しく読んでいただけることは、私にとってこの上のない喜びです。つばめ綺譚社だけでなく、また様々なところで作品をお目にかけたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

文フリ京都、また開催があるようならそのときも参加したいと思います!
私もたくさん買い物をしましたので、それらをこれから読むのが楽しみです。

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プロフィール

紺堂カヤ(華夜)

Author:紺堂カヤ(華夜)
文筆家。
日々悪戦苦闘、ただしマイペースに。
文学と声をこよなく愛する。
二つ名は「筆舌破天候ガール」
創作サークル「つばめ綺譚社」にて小説を書いています。
また、クラウドゲート㈱のWTRPG「ファナティックブラッド」にてシナリオをリリース中。

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