2017-08

読書エッセイ 文字の海を泳ぐ ブログ連載 第二十回 ティーンズノベル

 月二回のペースで続けてきたこの連載も、ついに今回で最後となる。毎回、含蓄があるんだかないんだかわからない(おそらく、まったくない)、デタラメなエッセイにお付き合いいただけたこと、心より御礼申し上げる。ありがとうございました。
 最終回のテーマとして選んだのは、「ティーンズノベル」である。これまでもたびたび触れてきた内容ではある。つまり、それほど、たびたび触れなければならぬほど、私の読書と、そして創作活動に、このティーンズノベルの存在は欠かせないものなのだ。
 私がティーンズノベルを「主食」としていたのは、小学五年生から高校二年生くらいまでの、およそ七年間。あのころの私は、テレビの中のアイドルより、クラスの中のカッコイイ男の子より、ティーンズノベルの中で感じられる「魂の揺れ」に夢中だった。
 読んでいたティーンズノベルは主に、講談社ティーンズハート及びホワイトハート、集英社コバルト文庫だ。角川富士見ファンタジアや電撃文庫も読んだけれど、こちらはティーンズノベルとは呼ばず、ライトノベルというくくりにしか入らないであろう。
 これらのレーベルから出されていたティーンズノベルの、一体何が私を惹きつけ、揺さぶっていたのかということについては、実はあまり明確には語るつもりがない。あれは「あのころの私」だけが体感できた「揺れ」なのだと信じているし、他の誰とも共有できないものだという確信がある。それは、たとえ「今の私」であっても。
 今になって思い返してみれば、夢中で読んだティーンズノベルの中には、(大変失礼ではあるが)どうしてこれが出版されて金銭と交換されていたか、と思ってしまうようなレベルの文章と内容のものが多々あった。けれど、そんなことを脇にのけてでも読まずにはおられなくさせるような、読んだ後のため息が、中学生のものなのにちょっと色っぽくなってしまうような、そんな力が、間違いなく、あれらの本にはあった。どんな名作も、この揺れと色っぽいため息についてはティーンズノベルに勝つことはできないと思う。少なくとも、あのころの私にとっては。
 もちろん、ティーンズノベルであっても(という言い方は嫌なのだが)、素晴らしい文章とストーリー構成をされる方はたくさんいらっしゃって、そのウチの何名かの作品はティーンを卒業して久しい今でも、ずっと、読み続けている。
 もう二度と味わうことができないであろう、「揺れ」の記憶を大切に抱いて、私は、今度は自分が「色っぽいため息を誰かにつかせる」ことを目指している。

 きっと、いや、間違いなく、私はこれから死ぬまで、読むということをやめないだろう。やめたいと思うかどうかも疑わしく、やめたいと思ってやめられるかどうかも怪しい。そんな読書生活の中で、またこうしてエッセイになるような種を見つけられたら幸せである。二十回の連載を続けさせていただくことができ、誠に嬉しく思う。これからもどうぞ皆さま、素晴らしい読書生活をお過ごしいただきたい。

● COMMENT ●

おつかれさまでした

それらのレーベルですと、ティーンズノベルを女性向け作品群と解釈しても?
私はヤングアダルトみたく、年齢層で一括したくくりにしていたというか。
なので、ラノベとティーンズノベルの区別が正直つかない。
過去に同じく熱に浮かされたように、楽しみだけで読んでた作品群ですが・・・・・・
年単位で手を付けない期間があっただけで。
気づけば、今は違った視点で読めるジャンルに変化してたという。
だからこそ、今の感覚で「コレはっ」ていうのを見つけた時は嬉しいかな。
まぁ、どうしてコレが出版されて云々。
この感想は思いたくなくても、自然と浮かびますね。
好きなようにいいものが読みたい。
言ってることはワガママだと思いますが、仕方ない←

20回おつかれさまでした&作品楽しませていただきました。
頑張ってくださいな。

Re: おつかれさまでした

お返事が大変遅くなりまして申し訳ありません!!!
そうか、ティーンズノベルって私勝手に少女向けとイコールだと思ってたんですが、そんなわけなかったですね!そうですね、女性向けと判断していただいて。
ジャンルの垣根はどんどん低くなってますし、最近ラノベと一般書の区別も難しいな、と思うことありますねえ。

いつもエッセイの連載にコメントをありがとうございました!とても嬉しかったです!


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プロフィール

紺堂カヤ(華夜)

Author:紺堂カヤ(華夜)
文筆家。
日々悪戦苦闘、ただしマイペースに。
文学と声をこよなく愛する。
二つ名は「筆舌破天候ガール」
創作サークル「つばめ綺譚社」にて小説を書いています。
また、クラウドゲート㈱のWTRPG「ファナティックブラッド」にてシナリオをリリース中。

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