2015-12

文字の海を泳ぐ ブログ連載第十四回 今年の三冊2015 & 読書目標2016

 年の瀬が押し迫ってまいりましたね。
 いつも偉そうな「である調」で書いている『文字の海を泳ぐ』でございますが、今回はちょっと柔らかく、よりブログ記事に近い文体で書かせていただきます。
 さて今回は、タイトルのとおり、2015年に紺堂が読んだ本の中のベスト3を発表させていただくほか、今月5日まで募集しておりました「おすすめの本」のリストを公開させていただきます。

 まずは、「今年の三冊」から。
 この、一年のうちに読んだ本の中から三冊選ぶ、というのは実はかなり長くブログで続けさせていただいているネタでございまして。本年は読書エッセイの中に組み込ませていただきました。もう、事前には多くを語らずサクッと発表させていただきますが、念のためこれだけ申し上げておくと「紺堂が2015年に読んだ本」であって「2015年に出版された本」ではありませんのでご了承願います。

「今年の三冊2015」
『眼中の人』小島政次郎
『蕭々館日録』久世光彦
『アムリタ』吉本ばなな

 以上の三冊でございました!
 『眼中の人』と『蕭々館日録』は、本当に、私の中で今年圧倒的な存在感であった二冊でした。『眼中の人』を下敷きにして書かれたのが『蕭々館日録』であるのですが、二冊セットで読むことができて本当に良かったです。小説家というものの素晴らしさや悲しさや、人の生きることの切なさを感じた……、というような感想にしてしまうのが、薄っぺらすぎて申し訳なくなるので、いっそのこと何も語らないでおこうと思います。本当に素晴らしかったです。私にとっては。
 『アムリタ』は夏に一気読みをした本。頭がくらくらしました、内容の濃さと……、文字の読み過ぎで(笑)書き出しからの引力が凄くて、水をごくごく一気飲みするように読んでしまいました。「水をごくごく飲むように」は、この作品でキーワードになっている言葉のひとつ。まさしく、この小説を表現するにふさわしいな、と思います。
 前回のエッセイ記事でも書きましたが、今年は本当にSFをたくさん読んで、その中にも良いものが多かったので最後の一冊を選ぶのにはかなり迷いましたが、このような結果になりました。

 では次に、おすすめいただいた本について。
 本年おすすめをいただいた本は十一冊でございました、皆様本当にありがとうございました。その中から、読んだことがあったタイトル二冊を除く九作品を、来年中に読み切る、という読書目標にさせていただきます。
 その九作品は、以下となります。

『無花果とムーン』桜庭一樹
『福音の少年』あさのあつこ
『出世花』高田郁 (祥伝社)
『楠の実が熟すまで』諸田玲子 (角川書店)
『本にだって雄と雌があります』小田雅久仁 (新潮社)
『荒木飛呂彦の漫画術』荒木飛呂彦 (集英社新書)
『名探偵に薔薇を』城平京
『虚構推理』城平京
『終業式』姫野カオルコ

おすすめしていただいた本の中で、すでに読んだことのあるもの
『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス/訳:小尾芙佐
……十年以上前に読みました!今もはっきり覚えている、印象深い傑作でございました。
『平台がお待ちかね』大崎梢
……まさに今年読んだばっかりです!ひつじくん大好きです、可愛い!
以上の二冊は、目標からは外させていただきます。おすすめありがとうございました!



 今年もたくさん良い本に出会えました。
 きっと来年もそうであろうと思うだけで、生きて行くことが楽しみです。
 皆さまにも、良い本との出会いがありますように。

文字の海を泳ぐ ブログ連載第十三回 おすすめの本・その2

 本年も、残り一カ月を切っているという事実に驚愕してしまう。毎年、この時期には同じことを言っているような気がする。なんのことはない、誰もが毎年言っているからこそ、この慣用句が生まれたのだ。すなわち「光陰矢の如し」。
 さて。今年もそろそろ終わりだということは、今年一年ですべて読む、と目標にしていた「おすすめの本」もそろそろ読み切っていなければならないということになる。
 その「おすすめの本」のラインナップは「ブログ連載第二回 おすすめの本・その1」にてご確認いただければと思うが、十二月五日現在、この三十三冊中、三十冊を読了済み、残り三冊となっている。そのうち一冊をまさに今読み進めているところであり、他の二冊も図書館等で手配済みであるので、おそらく、今年中にすべてのおすすめ本を読むことができるであろうと思われる。せっかく「目標」としたわけなので、これらのおすすめ本を軸にした私の一年の読書生活を振り返らせていただきたいと思う。
 おすすめされた本を読むべき本として目標に立てる、ということは初めての試みだった。たくさんの方に、たくさんのおすすめ本をいただき、正直なところ、こんなに集まると思っていなかったので驚き、自分から宣言はしたものの「本当にこれ全部一年で読み切れるか?」と不安に思ったりもした。だが、まあ十二か月で割って、単純計算、一カ月に三冊程度で読んでゆけばいいわけだから、大丈夫かな・・・、と判断してスタートに踏み切ったのだ。結局、一カ月に三冊、などと規則正しいペースで読み進めることなどできなかったわけだが。
 冊数の話よりも中身の話である。おすすめ本の作品傾向は多岐に渡っていた。個人的な興味から見ても「読んでみたいと思っていた本」もあれば「まったく存在を知らなかった本」もあり、「存在は知っていたけれど読もうと思ったことがなかった本」もあって、おすすめされなければ読むことなく一生を終えていたかもしれない、と思うと、やはり人からのおすすめは定期的に受けておくべきだな、と実感する。決して大げさな話ではない。良い本はあまねく読んでから死んでゆきたい、と思うのは活字中毒者の性である。
 多岐に渡ってはいたが、妙に「SF」それも「古典SF」の作品名が多く上がっていた。熱心なSFファンから寄せられたものが多いが、そうではない方からのおすすめの中にも混じっていたりして、偶然ではありながらもなんとなく縁のようなものを感じたりしている。そんなわけで、今年、私はとてもたくさんSFを読んだ。もともとあまり手を出すことができていなかった分野であるので、非常に新鮮であり、興味深かった上、「もっと早く読んでおくべきだった!!」というものがいくつもあった。『幼年期の終わり』、『一九八四年』などは特にそうである。これらの作品が、SFだけではない、あらゆる作品の下敷きになっていること、影響を与えていることがわかっていれば、もっと違う角度で読めたであろうはずのものが次々と思い浮かんで、自分の底の浅さを思い知った気分であった。
 もちろんSF以外にも「こんなにおもしろい本を知らずにいたのか!」というのは本当に多くて、実に有意義な読書生活を送ることができたと思う。
 ただ、やはり三十三冊はちと苦しいものがあった、と正直に申し上げる。
 先月から一カ月間、今年もおすすめ本を募集させていただいているが、昨年の冊数を大幅に下回ることになると予想される。それはそれで、来年はきっと今年とまったく違う読書生活を送ることができるため、非常に楽しみである。
 昨年末におすすめしてくださった皆様、また、本年おすすめ本に応募してくださっている皆様に、深く御礼を申し上げる。
 なお、本年募集しているおすすめ本は、きちんとまとめて、次回の読書エッセイの記事(12月20日更新予定)にて紹介させていただくつもりである。どうぞ、お楽しみに。

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

紺堂カヤ(華夜)

Author:紺堂カヤ(華夜)
文筆家。
日々悪戦苦闘、ただしマイペースに。
文学と声をこよなく愛する。
二つ名は「筆舌破天候ガール」
創作サークル「つばめ綺譚社」にて小説を書いています。
また、クラウドゲート㈱のWTRPG「ファナティックブラッド」にてシナリオをリリース中。

メールフォーム

文章のお仕事依頼についてはこちらからお願いします。 お名前とご連絡先は必ずご記入ください。 (読書会のお申込みもこちらです)

名前:
メール:
件名:
本文:

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (2)
にちじょー (17)
映画 (4)
つばめ綺譚社 (21)
創作 (12)
舞台 (3)
読書エッセイ『文字の海を泳ぐ』 (21)
お知らせ (6)

リンク

このブログをリンクに追加する